2017年7月11日火曜日


歌って、はじめてほめられたのは、音楽のテストのとき。

3年生の終わり頃だったと思う。

課題曲は、「紅葉 もみじ」だった。

「奥井さん、音程がいいわね」のひとことだけだったけど、

そのひと言があったから、その後、映画「サウンド・オブ・ミュージック」を観たとき、私もこんな風に歌えたら・・・なんて夢をみることができた。

だけど、私はそのテストのとき、大きな勘違いをして歌っていました。

「秋の夕日に照る山紅葉 濃いも薄いも数ある中に・・」

私は“濃い”を“恋”だと思っていたのです。

歌詞が、ひらがなだったからかな?

思い込みは激しいほうだから、そう決めちゃっていたのかもしれない。

とにかく、10歳の私は、紅葉の秘密めいた紅が恋の色なんだと思った。

紅い時は、紅葉が一番脚光を浴びる時だし、

誰もがみたいと思う瞬間なんだろうけど、

勢いよく手を挙げているような新緑時代も、

みれば清々しくて、見飽きない。

風が吹くと、ちいさな団扇のように、ふぁさふぁさと揺れている。

葉影は完璧な芸術作品のよう。

もし、暗闇にとじこめられてしまうなら、紅葉のなかに入りたい。


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